ペネトレーションテストの意味:徹底解説!必要性、種類、実施方法まで
- シースリーレーヴ編集者
- 2024年7月19日
- 読了時間: 7分
更新日:2024年12月13日
1.ペネトレーションテスト 意味

1.1 ペネトレーションテストとは?
ペネトレーションテスト(Penetration Test、略称:ペンテスト)は、ホワイトハッカーがシステムやネットワークに実際に攻撃を仕掛けることで、潜在的な脆弱性を発見し、セキュリティ対策の有効性を検証する重要なテストです。実際の攻撃者による侵入をシミュレーションし、情報漏洩やシステムダウンなどのリスクを事前に察知・対策することで、組織のセキュリティレベルを向上させることができます。
1.2 ペネトレーションテストの目的
ペネトレーションテストの主な目的は以下の3つです。
脆弱性の発見: システムやネットワークのぜい弱性を洗い出し、早期に対策を講じることで、攻撃を防ぎます。
防御策の評価: 既存のセキュリティ対策が実際にどの程度有効なのかを検証し、改善点を見つけることができます。
リスク管理: 潜在的なセキュリティリスクを特定し、組織全体のセキュリティ体制を強化します。
1.3 ペネトレーションテストと脆弱性診断の違い
脆弱性診断もシステムやアプリケーションの脆弱性を発見するプロセスですが、ペネトレーションテストとは異なり、攻撃者の視点からシステムを実際に攻撃することはありません。脆弱性診断は主に自動化ツールを使用して行われ、既知の脆弱性をリストアップします。一方、ペネトレーションテストは手動で実行されることが多く、攻撃シナリオをシミュレートすることで、未知の脆弱性を発見することができます。
2. ペネトレーションテストの重要性

2.1 サイバーセキュリティにおける役割
近年、サイバー攻撃は巧妙化・高度化しており、企業や組織は常に新しい脅威に直面しています。ペネトレーションテストを定期的に実施することで、最新の攻撃手法に対応し、セキュリティ体制を強化することが重要です。
具体的には、以下の役割を果たします。
攻撃者視点からの評価: 内部からの視点だけでなく、外部からの攻撃者の視点でシステムを評価することで、より現実的なリスク評価が可能になります。
継続的な改善: 定期的なテストにより、セキュリティの脆弱性を継続的に改善し、最新の攻撃手法に対応することができます。
2.2 企業にとってのメリットとリスク管理
企業にとって、ペネトレーションテストを実施することには多くのメリットがあります。
脆弱性の早期発見と修正: 攻撃前に脆弱性を発見・修正することで、情報漏洩やシステム障害などの被害を防ぐことができます。
法的・規制遵守: PCI DSSやISO 27001などの規格では、ペネトレーションテストの実施が求められています。コンプライアンス違反のリスクを低減できます。
顧客信頼の向上: 強固なセキュリティ体制を構築することで、顧客や取引先からの信頼を獲得することができます。
また、リスク管理の観点からも以下の効果があります。
リスク評価と優先順位付け: テスト結果に基づき、どの脆弱性が最も深刻なリスクをもたらすのかを評価し、対策の優先順位をつけることができます。
セキュリティ文化の促進: 定期的なテストを通じて、社内にセキュリティ意識を醸成し、全体的なセキュリティ文化を向上させることができます。
3. ペネトレーションテストの種類

ペネトレーションテストには、主に以下の3種類の手法があります。
3.1 ブラックボックステスト
攻撃者がシステム内部の情報を持たずに外部から攻撃を行う手法です。実際の攻撃者の侵入経路をシミュレートし、システムの外部からの防御力を見極めるのに適しています。
3.2 ホワイトボックステスト
テスターがシステム内部の情報(ソースコード、ネットワーク構成など)を持った状態で実施する手法です。内部に潜む脆弱性を徹底的に洗い出すのに適しています。
3.3 グレーボックステスト
ブラックボックステストとホワイトボックステストの中間的な手法で、テスターが部分的な内部情報を持った状態で実施します。より現実的な攻撃シナリオを再現することができ、包括的な脆弱性評価が可能です。
4. ペネトレーションテストのプロセス

ペネトレーションテストは、主に以下の4つのステップで進められます。
4.1 事前準備と計画
目的と範囲の定義: テストの目的と対象となるシステムやネットワークを明確にします。
リソースの割り当て: 必要となる人員、ツール、時間などを確保します。
関係者との合意: 経営陣、IT部門、セキュリティ担当者などの関係者からテスト実施の合意を得ます。
4.2 情報収集
ターゲットシステムに関する情報を収集し、攻撃シナリオを策定します。具体的には、以下の情報収集を行います。
公開情報: システムのバージョン情報、ネットワーク構成、使用しているソフトウェアやサービスなどの情報
内部情報: システム設計書、ソースコード、設定情報などの情報(ホワイトボックステストの場合)
脆弱性情報: 公開されている脆弱性情報(CVE情報など)
4.3 脆弱性スキャン
自動化ツールを使用して、システムの脆弱性をスキャンします。既知の脆弱性だけでなく、未知の脆弱性も発見することができます。
4.4 攻撃シナリオの実行
発見された脆弱性を利用して、実際にシステムに侵入を試みます。攻撃シナリオは、想定される攻撃者(内部犯行、外部からの攻撃、標的型攻撃など)や攻撃目的(情報窃取、システム破壊、ランサムウェア感染など)を考慮して作成します。
4.5 侵入後の活動
システムに侵入後、攻撃者が行う可能性のある活動(情報収集、権限昇格、マルウェア仕込みなど)をシミュレートします。
4.6 テスト結果の分析
テスト結果を分析し、発見された脆弱性とリスクを評価します。また、既存のセキュリティ対策が有効だったかどうかについても検証します。
4.7 レポートの作成
テスト結果をまとめたレポートを作成し、経営陣や関係者に提出します。レポートには、以下の内容を含めます。
5. ペネトレーションテストを実施する際の注意点
ペネトレーションテストを実施する際には、以下の点に注意する必要があります。
テスト対象の選定: テスト対象となるシステムやネットワークは、事前に慎重に選定する必要があります。本番環境に影響が出ないように、テスト環境で行うことが重要です。
関係者との合意: テスト実施前に、経営陣、IT部門、セキュリティ担当者などの関係者から十分な合意を得る必要があります。
情報漏洩対策: テスト中に情報漏洩が発生しないよう、厳格な情報管理体制を構築する必要があります。
復旧計画: テスト中にシステムに障害が発生した場合に備えて、復旧計画を策定しておく必要があります。
6. ペネトレーションテストの実施方法
ペネトレーションテストは、社内で行うこともできますが、専門知識や経験が必要となるため、一般的には外部の専門業者に依頼して実施します。
業者を選ぶ際には、以下の点に注意する必要があります。
実績: 過去のペネトレーションテストの実績
専門知識: セキュリティに関する専門知識と経験
費用: テストの費用
対応力: テスト中に発生した問題への対応力
7. まとめ
ペネトレーションテストは、サイバーセキュリティ対策において重要な役割を果たすことができます。定期的にペネトレーションテストを実施することで、システムやネットワークの脆弱性を発見し、セキュリティ対策を強化することができます。
自社のセキュリティレベルを向上させたい場合は、ペネトレーションテストの実施を検討してみてはいかがでしょうか。
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